2011年3月31日木曜日

手紙が届きました。

おうちに帰ってなにげなくポストを開けると、明らかにDMではない葉書が1枚。
恐る恐る差出人の名前を見ると、台湾から。ああ。
そういえば一週間くらい前に友達から「住所おしえて!台湾から手紙送るから!」っていうメールがきていたんだった。



いつも通り能天気で気の抜けた、でもそれでいて筋の通ったさばけた文章が、よくわからないちいさな絵と一緒に黒のボールペンで葉書半分に書かれていた。
ああほんとにいつも通りだなあって。なんだか分からないけどすごいなつかしいというか・・・そういうやさしい気持ちになる、そんなかんじ。
書いている時の彼女の様子なんかがもう透けて見えるような、ほんとうに彼女らしい葉書。



世界中どこにいたって電波なら一瞬で届いてしまう。しかし手紙ではそうもいかない。現に彼女はわざわざメールで連絡をしてくれて葉書を送ってくれたのだから、届くまでにかなりの時間が経っているわけだ。
だけど彼女は私に葉書を送ってくれた。

あたしはおうちが大好きで、旅行なんてましてや海外なんて、行きたいと思ったことはほとんどないけれど、届いた葉書じっさいにを見て、読んで、彼女が私に葉書を送りたくなった気持ちが、すこしだけど分かったような気がした。

それとなによりも、彼女が旅先で日本を、日本にいる彼女の家族・友人を思い出した時にあたしのことを少しでも思い出してくれたということが嬉しかった。
あたしは誰かの頭の中に、ちゃんと生きてるんだなあって。大袈裟かもしれないけど、そんなような嬉しさがこみ上げてきて恥ずかしながら、部屋へのぼるエレベーターの中で泣いてしまった。あんな奴に泣かされるなんて、くやしい。



こうやって、人間の気持ちをそのままのせて人間の手が運んでくる手紙は、どんなに便利で合理化された世の中になっても、絶対になくならない。それも確信をしました。



ただまあ、その葉書の裏面の謎の壺のような変な写真は正直ちょっと意味がわからなくて、それも相変わらず趣味が悪いなあなんて鼻で笑ってしまった。

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